学生時代

私自身の話ですが、学生時代は特に目指すものもなく、やりたいことがあって社会人になった訳ではありません。
さらに人の下でも絶対に働きたくないとも思っていました。
なるべく自分自身の力で生きていきたい。
人に使われるより自分自身で何かをやりたい。
卒業を控えた時期はそんなことを考えていました。

 
 

最初の就職先

一番最初の就職先は理容業界でした。
知識もなく、就職先を選ぶ学歴・知識・情報もないけど、ここなら、技術を身に着ければ独り立ちできると考え就職をしました。
理容業界に入り、早く独り立ちするために毎日人の5倍練習して技術を身に着けました。
しかし、このまま行けば独り立ちも夢ではないと考えていた矢先に大きく、そして高い問題が私の前に現れました。
その件につきましては、個人名・団体名などを上げなくてはいけなくなりますので省略させていただきますが、私が利用業界で独り立ちするという目標は断念するしかありませんでした。その当日・・・

交通事故

将来への目標を見失った私が自動車を運転していた時に交通事故を起こしました。
残念ですが「一時停止違反」でしたので、私に過失があります。
その後、病院に運ばれ自動車はレッカーされて車屋さんに運ばれました。
翌日になって車屋さんに行きましたが車の左右とも大きな損害で、車を真正面から見てみると原型をとどめているのがルーフのみという状況で当時素人の私が見ても到底直せるような状況ではないと判断してしまうほどの損害状況でした。

 
 

今の師匠との出会い・転機

その大破した自分の愛車を見つめていると一人の男性が私に話しかけてきました。
「普通の乗用車なら死んでいたかもね!」当時私が乗っていたのは4WDの国産車でしたので、怪我もなく助かったことにその時に気づかされました。その私に話しかけてくれた男性につぶやくように聞きました。
「これほど大破しているとやはり修理できないですよね?」
すると男性が「車両保険いくらまではいっています?」
当時、250万円まで車両保険に入っていましたのでそれを報告すると男性が「だったら修理できると思いますよ!!」私が驚いたのは金額ではなくこの大破した車を直せると言うその男性の言葉でした。
そして、極めつけの質問、「もしかして、職人さんですか?この業界は手に職をつけて独立できる業界ですか?」
その質問に男性はしばらく考えて、「その人次第だけど、職人の世界だし、独立を目指すこともできるよ!!」そう答えてくれた男性に次に放った僕の言葉は「ここで雇ってもらえませんか!」
男性は、「事務所に社長がいるから聞いてごらん。」そう私に伝えてくれました。
その翌日私は会社に行き小走りで事務所のドアを開け、挨拶をした次の言葉は「あの、突然ですが私をこの会社で採用していただけませんか?」
その時の光景と社長の顔は今でも忘れられません。
入社条件は、初任給13万円 それと金髪の頭をどうにかするたった二つの入社条件でしたが、気持ちよくその日に坊主にしました。自動車板金塗装業の職人としての私のスタートでしたちなみに、車の修理説明をしてくれた男性は後の私の師匠になる男性です。

自動車板金塗装業の職人としてのスタート

車のこと、車業界のことを全く知らない立澤少年には聞くこと、見ること、触ること、教わることすべてが新鮮で、毎日がウキウキして楽しくなんでも憶えたくて仕方ありませんでした。自動車の溶接で取り付けてあるパネル交換などは、ある程度の経験年数がないと任せられない作業ですが当時入社後2か月ほどしかたっていない私はそんな作業もできるようになっていました。後で振り返るとこんなに早く作業が覚えられたのは毎日やりがいを持って楽しく仕事に取り組めていたのと、何も分からない私に優しく丁寧に教えて下さり、環境が良かったのだと思います。

 
 

強い想い

私は今でも強く思うことがあります。自分自身にドンピシャであった仕事を探すのはとても難しい。ですが、今やっている仕事を本気でやってみると今までは気づきもしない考えることもできない様なことが目の前に現れます。ひとの人間の可能性って、今ある力を最大限に出し切ってみてチャレンジするといろいろな物が見えてくることを私自身で気づくことができました。もちろん、順風満帆でずっと来たわけではありませんしまだまだやりたいことチャレンジしたいことが山ほどあります。自分自身の目の前に現れる人生の壁や問題、これをどう対処するのか。私自身がいつも考えているのは、解決できない問題は自分自身の前に現れない。そして解決の方法が見つからないなら、もっと知恵のあるやつにきいていろいろな目線から考えてみる。ただ、人生の壁や問題からは絶対に逃げない。今逃げても、必ず同じような壁が今後やってくる。それなら今乗り越えたほうが後が楽でいいじゃん!!楽天的だと思うかもしれませんが、私はこのような強い信念を持ってこれからも日々努めていきます。